新曲【貴方の眠る場所〜ヤゴダの祈り〜】の歌詞。

4年くらい前まで、戦史に対して深い関心をもつこともなく、
伯父がどういう風に亡くなったかも知らなかった人間でしたが、
縁があって、先に『全国ソロモン会』の皆さんと
2009年に南方方面への戦没者慰霊巡拝に行った体験から伯父の死に関心を持つようになり、
伯父が亡くなったシベリアへ行って現地で慰霊をしたいと強く思うようになりました。
その後、『東京ヤゴダ会』の杉村事務局長さんとのご縁から
(財)強制抑留者協会主催の慰霊団として、
2010年夏、シベリア抑留中に亡くなった伯父の慰霊をかねて、
初めてシベリア沿海州への慰霊墓参に行くことができました。
シベリア抑留は、本来戦争が終わり皆さん帰国できると思っていた中で
ポツダム宣言に反した非人道的悲劇であり、
日本の死亡者登録リストには約6万人が登録されているようですが、
実数には諸説あり、アメリカの研究者によると、
強制労働によって34万人の日本人が死亡しているという数字も上がっているようです。
悲しいのは、本来確かにこの世に存在した一人一人の尊い人命が、
この世に存在した足あとも残らないような、
犠牲になった数さえ把握できない状況にあると言うこと。
戦時下における悲しい事実と同時に、
やはりそういった犠牲の上に今日の平和があるという感謝を忘れず、
せめて、時にはそういった意識をもつことが、
またささやかながら犠牲者への慰霊につながると思えてきます。

南方方面の慰霊を通しては、何曲か歌を作っているのですが、
シベリアでの慰霊においても、やはり”涙雨”を体験されることが多々あるからだそうで、
共通の鎮魂歌として、
毎年「千鳥ケ淵墓苑」で開催されるシベリア抑留死亡者鎮魂慰霊祭でも【涙雨】を歌って来ました。
ただ、やはり、初めてシベリアへ慰霊に行った体験をもとに
自分なりの鎮魂歌を作ろうと思っていたのですが書きかけでまとまらず、
しばらく放置しておいた歌詞が、最近創作モードに入っていることもあり今日完成しました。
今年になって作った6曲目の楽曲です。
抑留経験者を中心に、これまで亡き戦友を思って作られた歌はありますが、
自分のような世代が作ったものはないのではないかと思います。
シベリアへご一緒した皆さんへも、早速歌詞を送ろうと思っていますが、
先にこちらでアップします。
タイトルは、【貴方の眠る場所〜ヤゴダの祈り〜】です。

・その時の慰霊団。

【貴方の眠る場所〜ヤゴダの祈り〜】
 詞・曲/YAMATO   2012

1:荒涼と広がる草原 遙か彼方空に届き
  何処までも続く道が 貴方の眠る場所に誘う
  懐かしい祖国は遠く 願い叶わず異国の土に
  悲しみを残したまま 貴方の眠る場所が佇む

  シベリアの夜空を彩る 北斗の煌めきなぞっては
  今宵貴方の面影浮かべて ただ安らかであれと祈る

  

2:シベリアの夏は束の間 赤いヤゴダ実る季節
  やがてまた巡る冬が 貴方の眠る場所を凍らす
  陽の光覗く雲間に 架かる虹が想い繋ぎ
  降り出した涙の雨が 貴方の眠る場所を濡らす
    
  シベリアの夜空を彩る 北斗の煌めきなぞっては
  今宵貴方の面影浮かべて ただ安らかであれと祈る
  
  シベリアの夜空を彩る 北斗の煌めきなぞっては
  今宵貴方の面影浮かべて ただ安らかであれと祈る

  ただ安らかであれと祈る…

・ヤゴダの実
 
※ヤゴダと言うのは、シベリアの山野に野生する赤い木の実です。
まともに食べるものが無かった抑留経験者にとっては特別な思いがあるようです。

杉村事務局長さんの戦友に対する鎮魂慰霊の思いが綴られています。
こういう歴史があったということを知るために、是非、一読頂ければ幸いです。
【シベリア抑留者会 東京ヤゴダ会】

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