【ソロモン戦友賛歌】の歌詞

今回ソロモン諸島へ慰霊巡拝に出かける前に、
「全国ソロモン会」の事務局長をされている菊本氏から
ご自分が書かれた歌詞に曲をつけて欲しいという依頼があり、
出発前に受け取った歌詞を少し手直しして完成させました。
初めてとは思えないほど字数なども揃っていて、
手直しがほとんどいりませんでしたが、
やはり戦争を実体験された方の戦友への想いが詰まった歌詞であり、
曲をつけながら涙が溢れて来ました。

事務局長さんには、戦時中、悔いの残る辛い体験があるそうです。
ある日、自分が指揮していた砲台から敵機の来襲に向けて野戦高射砲を撃ったところ、
まぐれ当たりだったようですが一機撃墜。
ところが、その20分後、編隊を組んだ150機ほどの敵機の攻撃を受け、
ご自分も生死に関わる大怪我をされたようですが、
たまたまお父様の知り合いの軍医によって手厚い治療を受けることができ、
ご本人は一命を取り留めることができたものの、
瞬時に30名の戦友の命が奪われてしまったそうです。
「あの時のまぐれあたりが無かったら…」と今も自責の念が圧し掛かるようです。
きっと、そのことが亡くなられた戦友達への強い慰霊の念となって
ソロモン諸島に向かわせている気がします。
事務局長が書かれたこういう句もあります。

米の飯 口にする度思うかな
飢えつつ去きし 戦友が言葉を

【ソロモン戦友賛歌】というタイトルは、
事務局長が書かれていた「~ソロモン諸島方面に散華せる戦友に捧げる~」
というサブタイトル的な内容から自分が考えました。
これまで戦争を体験された方が直接書かれたこういう感じの曲はないようです。
是非、紹介して欲しいという声を頂いていますので紹介させて頂きます。

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【ソロモン戦友賛歌】
~ソロモン諸島方面に散華せる戦友に捧げる~
詞・菊本享 (全国ソロモン会事務局長)/曲・YAMATO  2009

1:ルンガ岬の海鳴りは あの日の戦友(とも)の雄叫びか
イル川沖の潮騒は 散華し御霊(みたま)のささやきか
ああこの磯浜(いそ)のこの白砂(すな)も 尊き血潮()が染む我が戦友よ

2:サボ島沖の火の海に 散った若者百拾余
天に向かって叫べども 海に向かって泣こうとも
ああ痛恨(うらみ)深しただ涙 悲惨なる終焉(おわり)の我が戦友よ

3:戦争(いくさ)に敗れて山河あり 銃剣(ほこ)を収めて国のため
耐えて耐えろと天の声 非情か下る命令は
ああ武装解除ソロモンで 切なきや慕わし我が戦友よ

4:あの日拝した玉の声 平和を願う詔勅(みことのり)
こよなく愛しき故郷に 歌声聞こえる幸せよ
ああ君が立てし勳功(いさおし)ぞ 安らかに瞑せよ我が戦友よ
安らかに瞑せよ我が戦友よ

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