昨日は、「相田みつを」展に。

長いので興味のある方だけお読みください。

昨日、ファンの方に誘われて「相田みつを展」に行って来ました。
自分は天邪鬼なので、基本的に他人の評価に左右されたくないと言うのが強く、
世の中ですでに評価されメジャーなっているものには興味がいかない人間なんですよね。
日本人はアートや音楽などもそうですが、
周囲の評価に流されて自分の判断で良いものを評価、
判断できる人が少ないと言われていますが、
肩書きとかネームバリューに流されて
良いものと思い込んでしまう人が多いという事なんでしょうが、
そのあたりに関しては、
良いのか悪いのか自分は頑なまでに周囲からの先入観抜きに
自分だけの判断で良いものを選択したいというこだわりがあります。
ただ、世の中で評価を得られていることを知らずに良いと思ったものが、
あとですでに評価を得られているものだったという場合もたまにあります。

昨年、NHKの「プロフェッショナル」と言う番組でマンガ編集者の”佐渡島庸平”氏が、
すでに評価されているようなメジャーなものではなく、
マイナーなものに目を向けて
本物を見出す勇気が重要だというようなニュアンスのことを言っていて
大変共感したことがありました。
自分の歌に共感して応援してくれている皆さんにとっては、
まさにマイナーなものに目を向けることのできる方々だと言うことは言うまでもありませんが、
周囲や既成の価値観に流されずに本物を見いだせる感性は大事にしていきたいと思います。

前置きが長くなりましたが、
そう言う人間だと言うこともあり、
あまりにも有名な”相田みつを”さんの作品も、
何かで偶然に目に入る作品くらいは見たことがありましたが、
あえて触れようとはして来ませんでしたので、
今回初めてじっくり作品を堪能させて頂きました。
まず、何故”相田みつを”さんの作品が、
多くの人を惹きつけるのかという点において自分なりに分析してみると、
まずは、”相田みつを”さんご自身が短い期間だったようですが戦争を体験され、
また最愛のお兄さん二人を戦争で亡くなれていると言う深い悲しみの経験が根底にあり、
そのお兄さんたちのためにも作品を書いていると言うこと。
そして、ご自身の人生で自分自身と闘いながらその実体験の中で勝ち取った生きた言葉が
わかり易く表現されているからだろうと思いました。

それと、今回改めて自分の選択が間違っていなかったと思わされることもありました。
まずは、息子さんが作品に関して解説している文でしたが、
シンガー・ソングライターのことが2箇所書いてあり、
シンガー・ソングライターと言うのは、
自分が作詞した言葉に、自分で作ったメロディーを乗せるので、
もっとも調和のとれたかたちで作品が作れると言うもので、
だから”相田みつを”さんの作品も、自分で紡ぐ言葉を自分の書で表現するので、
最も調和がとれた作品になるといったものでした。
自分も以前から作詞、作曲が別だと
それぞれお互いに制約しあって調和がとりずらいと思っていたので納得できました。
また、”相田みつを”さんが有名になる前、
生活が苦しい時代に周囲から副業を勧められたりしたようですが、
創作活動に関わること以外の一切の副業をしなかったということ。
自分も初期の頃は心配する周囲から副業を勧められたり、
例えばカラオケ教室みたいなことをやったらどうかなどと言われたこともありましたが、
結局、自分が目指す本質は感動してもらえる歌を作って歌うことで
少しでも多くの方に共感してもらうことなので、
歌を最優先にして その第一線で勝負する以外の逃げ道を作りながら作品を作っても、
本当の意味で聴き手を感動させる歌を提供できないと言うポリシーを貫いてきたので、
その部分も大変共感できました。

自分は幼少の頃から20半ばくらまで、
ほとんど本を読まなかった人間で(今は読んでますよ)、
と言うのも勉強に関してもそうなんですが、
どうもすでにある既成のものを詰め込むと言うことが苦痛だったようです。
それよりも、新しいものを生み出すこと、絵を描いたり、
書道をしたりという方が好きでした。
もちろん、大自然の中で遊びわることは特に好きでしたが。
いまでもはっきり覚えてますが、
子供もの頃から他人と同じ道は絶対いかないと心に言い聞かせていたくらいの子供でした。
そんな自分だったので、
当時ギターを始めて好きだった歌手の歌をコピーして歌うことは一生懸命やってましたが
例えば影響を受けた作家などと言われても皆無と言って良いので、
人によっては作詞でオリジナリティーを追求する上では
逆にそれが良かったのではないかと言ってくれる方もいます。
元々、歌詞のメッセージ性を重視して歌を聴くので洋楽は全く聴かなかったし。
誰かの歌を聴いて浮かんだメロディーなんかは没にしてしまうくらい
何かの影響を受けながらと言う創作活動も自分の中ではダメなようです。
あくまでも意図的でない無意識に出てきたものはOKなんですが…。
そのあたりが今後どう創作活動に影響してくるかはわかりませんが、
商業路線に乗った音楽活動をしていないからこそ
自分のこだわりで歌を作れているというのは間違いないと思います。
とにかく日本語を大切にして、
言葉を届けるということにはこだわり続けたいと、
そんなことを改めて感じさせて頂きました。

長文お読みいただきありがとうございました!

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