高知ライブツアー報告:2(宿毛市編)

さて、サーバーの移転が済んだので高知ライブツアーの続編です。
『大心劇場』ライブの翌日、
朝8時半から「馬路温泉」がオープンするということで、
その日もライブのために朝6時に出かけた”豆でんきゅう”さんには挨拶ができませんでしたが、
奥さんにお別れの挨拶をして「馬路温泉」に。
前日も入りに行った”サイチャン”は同じ受付のお姉さんだったらしく、何故か顔パス。
いや声パスでしょうかね。(笑)
肌がツルツルすると皆さんに好評の温泉でした。
丁度温泉から上がり車に乗ろうと外に出ると、
”豆でんきゅう”さんの奥さんから”メイ”さんに電話が入り、
昨夜俺のライブに来れなかった方から電話が入り、CDが欲しいと言う問い合わせでした。
宿毛に向かうには『大心劇場』の方に戻らないといけないので丁度良かったという感じで、
温泉から上がると、途中『大心劇場』に寄ってCDを奥さんに預けました。
いやいや、うれしいですね。

打ち上げで、”デコポン”という果物を栽培している小原さんご夫婦が、
我々に”デコポン”をくださるということで途中寄って行くことになっていて、
電話をして「より道千里」という国道沿いの食堂で待ち合わせすることに。
何と、この「より道千里」は、
ライブで【泰平】を唄うときのお名前拝借コーナーで名前を貸してくれた
”ケンジ”さんが料理人をしている食堂でした。
御礼にポスターをあげてサインした時に「より道千里さんへ」と書いたので覚えていました。

・より道千里                     

・ケンジさん

バイキングが780円なんですが、
この料理がまた、地元の家庭料理の雰囲気を残しつつも、
味付けなどが本当プロの料理といった感じでした。
マグロの心臓も初めて食べました。
いや~、ケンジさんの料理本当美味かった!

小原さんご夫婦にしっかり”デコポン”を一箱届けて頂き御礼を言って別れたのですが、
またご主人さんだけがデザート用にデコポンを持って来てくれて、
その場でも頂いてしまいました。
こういうところが、田舎の人の温かさなんですよね…。
この”デコポン”もまた糖度が高く水分が多くて美味かった~!
早速注文したいと思ってます。

その後は、高知県の東から西へ、
放送作家”原渕”さんがカメラを回すこともあり、
俺の運転で”メイ”さんの車に乗り
一路宿毛市に向かって車で4時間の大移動。
安田町では、いい感じで晴れていたのに、
宿毛に向かう途中かなりの雨が降り出して来ました。
もしかして、今夜のライブは雨なのかな?と思いながら峠を越えながら宿毛に近づいていくと、
段々宿毛方面の空が明るくなって来て、
”メイ”さんが、すぐ近くに虹が出ているのを発見!
これは、歓迎されている証拠だ~と感動しながら宿毛に入ると
雨が降った気配は全くありませんでした。

何とか、予定通り16時過ぎに「宿毛文教センター」に到着。
ところが、しっかりしたPAの方がいるとばかり思っていたのですが、ここで大誤算が発生。
「宿毛文化振興会」さんの方で主催して頂いたわけですが、
これまでは、今回お世話になった事務局の”石崎先生”のご主人さんがPAをされていたそうで、
ところが、ご主人さんが8月に亡くなられてしまい、
時々、お手伝いをしていた方に代わりにPAを頼んだということでした。
やり取りからどうも専門の人ではないな…と思っていたら、
やはり少しわかる程度の素人さんだったようです。
こちらがステージ下に行っては出音を確認しながら指示しないといけなかったので
なかなかバランスの良い音作りができないまま”HAYATO”君までPAルームに行ったりして
1時間余りかかってしまいました。
と言うことは一番心配だったのは自分の喉。
ただでさえ、長時間の車の移動で喉にはよくないのですが、かつ前夜朝4時まで打ち上げ。(笑)
本来のベストな喉の状態ではないのは明らかなので、
喉の調子が万全でない時ほどリハでたくさん声を出しておかないと高音部が出きらない心配があり、
十分リハで声を出すつもりでいたのができないまま本番に突入。

・リハの風景。

そして、本番。
あれだけ時間をかけて何とかバランスを整えたはずが、
途中ゲストで入る”工藤マリ”さんが最後にリハをした時、
どうもPAの方でそのままのバランス設定にしたまま戻してなかったようで、
出音からモニターのバランスまでが最初の”佐渡ヶ島”でめちゃくちゃになっていて、
いきなり出鼻をくじかれたという感じでした。(笑)
こちらではわからないので客席側にいる”サイチャン”にバランスがどうか確認すると
お客さんの方からボーカルのマイクが割れているという声があり、
きっと自分のリハの後、
”土居マリ”さんのリハでそのボーカルボリュームに合わせたままになっていたので、
声量のある自分では声が大き過ぎて割れてしまったということだったのでしょう。
思わず、”masa”さんからは、「もう一度やりなおそう!」の声が。
”HAYATO”君は、後から聞くと、その時かなり精神的ダメージを受けたようで、
どうやって気持ちを立て直そうかと思ったほどガクッとなったようです。(笑)
帰りの車内で、”HAYATO”君が、
「YAMATOさんは、どんな状況になっても動揺しないですよね。
どんな人生経験でそうなったのか、何か人生悟っているようなそんな感じですね」
と言ってくれていましたが(笑)、
確かに、普段あまり動揺しないと言えば同様しない人間かも知れませんが、
でも正直、この時はここからどう立て直そうかと一瞬考えましたね。(笑)
当然会場もホールなので『大心劇場』から比べるとかなり広く、
元々お客さんと距離感がある感じになってしまうのはしょうがないのですが、
初めての土地ということもあり、更にお客さんが遠くなった気がしました。(笑)
我々が感じているほど、お客さんからするとそうでも無かったのかも知れませんが…。
急いでPAとやり取りしながらバランスを整え直して、
とりあえずこれからの1曲1曲に心を込めるしかないという思いで再開しました。
途中、やはり声出し不足で高音が出きらないところが何カ所かありましたが、
第二ステージ途中からやっと喉が温まって声が出て来た感じでしたね。
”HAYATO”君は、
本人も大好きな【誓い】から【木蓮の花咲く頃】の流れでやっと気持ちが入るようになり、
完全復活したと言ってました。
確かに、最終的には客席で鼻をすすっている方や、
涙をぬぐっていると思われる仕草の方がいるのがわかり、
お客さんが完全に聴き入ってくれているのはわかりました。
演奏する側は完璧を求めてしまいますが、
我々が感じていた不完全燃焼感以上にお客さんの方は感動して頂いていたようです。

■第1ステージ
1:佐渡ヶ島
2:立ち上がれ
3:命の花
4:Birthday
5:君が僕を変えてゆく
6;泰平(男性お名前拝借コーナー:タクミ)
7;涙雨
8:平和の鐘

ゲスト:土居マリ

■第2ステージ
1:Become A Child Again
2:誓い
3:木蓮花咲く頃
4:I LOVE YOU(女性お名前拝借コーナー:サエ、ノリコ)
5:月
6:遥かなる故郷の空よ、海よ
7:男道
8:それだけで幸せなこと

 

結局、70名弱のお客さんに入って頂いたようですが、
”メイ”さんのかつてのお仕事上教員の方も多かったようです。
ライブ途中、道中の雨と虹の話をすると皆さんから驚いたような反応があり、
宿毛では、かなり長い期間雨が降っていなかったそうなんです。
あれは、峠特有の天気だったんでしょうね…。

翌日は平日と言うことで、
皆さん、お仕事もあるのでライブ後はゆっくりという感じではありませんでしたが、
後から”メイ”さんの方には良かったという声がいくつか入っていたようです。
チャリティーということで知的障害者の方も来ていたのですが、
そわそわすることもなく、きちっと聴いていたことに驚いたという声も頂きました。
ただ、『大心劇場』の音響が良かっただけに、
演奏する側としてはお客様に納得いくものを提供できなかったという後悔が残りました。
後で、”豆でんきゅう”さんに御礼の電話をして様子を聞かれ音響で苦戦した話をすると、
実は、心配していたんだとのことでした。
今度やる機会があれば、自分が信頼できるPAにお願いすることもできるからと言って頂きました。
今回は、とにかくどんなアーティストかもわからない中、
少しでもたくさんの方に足を運んでもらうためにチケット1,000円のチャリティーライブにして
”メイ”さん、”石崎先生”にあれだけ集めて頂いたわけですから、
当然、1,000円のチケットではPAにお金をかけることもできないし、
PAの方もとっても人柄の良い方で、
頼まれて専門でもないことをやっていたと思うので、
今回は、あの状況では仕方がないと割り切るしかなかったですね。
とにかく、どんな時でもプロの音響、照明スタッフを使って
完璧な状態でライブができるとは限らないので、
どんな条件下でも、その中でベストを尽くしてお客さんに感動を与えられるのがプロでしょうね。
とは言っても、音響が良いとお客さんへの届き方が全然違ってくるのは否めないんですが…。(笑)
結果的に初めて自分のライブを聴くお客さんばかりでベストな状態とは比較できないので、
自分たちが思っているよりはお客様も良かったとは思って頂いたようです。

高知でライブをという話が出た時、
元々、何か少しでも地元に還元できるライブができないかな?と考えたりもしたので、
今回のチャリティーという接点は自分としてはとても良かったと思いました。
障碍者作業所と言ったらよいのか、
そこの皆さんが作ったアーモンドクッキーを受付で販売していましたが、
とっても美味しかったですね。
みんなお土産に買って完売してました。

盲目のご婦人で”山戸(やまと)”さんという方が盲導犬と一緒に来てくれていて、
”メイ”さんにご紹介いただき、
ご自身でも作詞をされるということで、
作曲してもらえないかという話も出たりしました。

その後は、”メイ”さんのお宅に移動して打ち上げ。
”メイ”さんのご主人さんも楽しい方でした。
翌日仕事なので10時半には失礼しますと言っていたのですが、
気が付いたら0時近くに。(笑)
”サイチャン”モード全開の中、絶妙のやり取りに笑い転げましたね。
そして、これまた”サイチャン”キャラが”石崎先生”のツボに填まったようで、
「楽しい!楽しい!」と大うけでしたね。
佐渡のユースでは、泊り客を含め結構冷ややかに見られていたんですが…。
まあ、泊り客は東京の人でしたけど。(笑)
最後は、みんなでフジテレビ「ザ・ノンフィクション」でオンエアされた
放送作家”原渕”さんが制作した”ショーケン”のドキュメンタリー番組のDVDを見ながら
さすがに俺は寝不足もあり疲れてソファーでダウン。
結局、その後、石崎先生は楽しかったようで深夜3時過ぎに帰られたそうです。
還暦とは思えない明るくてパワフルな方でした。

次の日は、朝目覚めると何とかなりの雨が降っていました。
我々がライブをした二日間は、
異常なくらい日中暖かかったようなんです。
宿毛では、ずっと雨が降ってなかったというのに我々が高知ライブを終えた翌日に雨。
何だか久しぶりに自称「晴れ男」パワーを実感しました。(笑)

正午頃、出かける直前に県議会議員に出る青年が戸別訪問に来て、
お兄さんが”メイ”さんの教え子だったりいう話になって盛り上がる中、
”サイチャン”は、障子の向こうから姿も見せずに声だけで俺のCDを売ってしまいました。(笑)
ついでに俺のポスターにサインして、家に上がって頂き記念撮影までしました。

その後、元々そこでライブをやろうかという話も出ていた「海癒」という温泉宿に向かいました。
とにかく、薪で温泉を沸かすというこだわりの宿でした。

温泉に隣接する保養所だった建物も部屋単位で買い取って管理していて、
自由に部屋を改装して貸し出しているようです。
”メイ”さんは、その中の一室を買っているとのことでした。

・見せてもらった部屋
 

温泉の後は、少し移動して下田というところで地元の回転寿司で遅い昼食をとりました。

・最後に”メイ”さんとツアーメンバーで記念撮影

この後、”メイ”さんは涙が出てくると言って別れを惜しんでくれながら車に乗り込み、
午後5時頃、完全に帰途につきました。
結局、帰りは少し”masa”さんが運転しましたが、
往復2000キロ以上、
自称マネージャー”サイチャン”が運転し続け、
自他ともに認めるマネージャー業を完遂してくれました!
ただ、これまで16回のガス欠を経験していると威張っていたサイチャン、
何と高速で給油ランプが付いた後、
なかなかガソリンスタンドのあるパーキングがなく、
ガス欠寸前のハラハラ劇を演じてくれました。
下り坂でニュートラル走行をして燃費を稼ぐほど危機一髪でした~。(笑)
本人曰く、一旦高速を降りた区間があり、高速に乗る前に給油する予定が、
みんなが本場の讃岐うどんを食べたいと言うので
うどん屋を探しているうちにすっかり給油を忘れて高速に乗ってしまったそうです。
でも、本当にお疲れ様でした!
”サイチャン”キャラ、高知では大うけでしたね。(笑)

そして、思い出に残る高知ツアーをプロデュースしてくれた”メイ”さん、
本来、2,3年後に俺のライブができたらいいな~という計画が、
”サイチャン”の強引な発想から急遽実現にこぎつけてしまい、
色々大変だったと思いますが、本当にありがとうございました!
高知の皆さんとの再会が今から楽しみで~す!

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